トイレリフォームをする場合、一緒に壁紙や床材も張り替える方は多いです。

そこで新しい壁紙にプラスで取り入れることをおすすめしたいのがLIXILの調湿建材エコカラット。設置するだけでトイレにこもりがちな湿気や臭いを軽減できるんです!

実は珪藻土と似た機能を持ち、湿気や臭いを吸着してくれ、デザインが豊富。2020年8月現在で、エコカラットのラインアップは37デザインでカラーを含めると143種類あり、価格帯は3つに分かれています。

今回はエコカラットをトイレに設置する場合の設置方法・効果・おすすめな選び方・価格などについて紹介していきたいと思います。

エコカラットプラスとは?珪藻土との違いは?

エコカラットは簡単に言うと、室内壁用のタイル(焼き物)の一種になります。珪藻土は簡単に言うと室内壁用の塗り壁の一種です。

どちらも、調湿機能と臭いの吸着機能がある点では性質はほぼ同じでが、珪藻土は性能の違いに開きがあるので価格もピンキリです。

その点エコカラットの性能は統一されており、正確に言うと最新のエコカラットは「エコカラットプラス」という名称で機能が統一されました。

因みにエコカラットとエコカラットプラスの違いは性能はほぼ同じで清掃性に優れたものがエコカラットプラスになります。後でも出てきますが、湿気は吸うけれど水の分子は吸い込まないので水拭き掃除か可能になっています。

(ココからはエコカラットの名称をエコカラットプラスで表示していきます。)

その他珪藻土と比べた場合の優位性については以下になります。

その他エコカラットプラスの優位性

・一般的な珪藻土でと比べれば約6倍の調湿機能がある。(調湿壁紙と比べると25倍!
・施工面で珪藻土は壁全体に塗るものだが、エコカラットプラスは壁全体でも一部でも施工が可能

トイレや玄関などに設置する場合は全体でなく、絵のようにアクセントとして一部分だけに貼ることも出来るのでいろいろな楽しみ方が出来ますね。

機能や効果について

優れた機能
  • 調湿機能があり加湿除湿もしてくれる
  • トイレ、生ゴミ、たばこ、ペットなどの臭いを吸着脱臭
  • ホルムアルデヒドやトルエンなどシックハウスの原因となる有害物質を吸着し低減
  • お手入れは水拭き出来て簡単!

そしてこんな嬉しい効果がもたらされます♪

  • 湿気を吸ってくれるのでカビやダニの繁殖が抑えられる
  • 湿気を吸ってくれるので窓の結露が大幅に軽減される
  • 臭いを吸着してくれるのでいつでも快適な空間になる
  • 有害物質も吸着してくれるので健康面で安心

機能についてもう少し詳しく見てみましょう。

エコカラットの表面は超微細構造層といって、空気や湿気は通し水の分子は通さないようになっています。同じ水でも湿気の分子は小さいためエコカラットプラス内部に吸着されます。

断面は多孔質層になっており、その孔(穴)の大きさはは1ナノメートル(1mmの百万分の1)。この孔(穴)が空気を吸着したり放出したりするのに適した大きさだそうです。

この超微細構造層、多孔質層により湿度の高い時には湿気を吸い込み、乾燥しているときには水分を吐き出してくれるんです。

その結果、結露を抑えカビやダニの繁殖も抑えてくれる効果がもたらされるというわけです。

特にトイレは狭い空間で日が当たりにくいのでジメジメしがち。

そんな空間だからこそエコカラットプラスがトイレにはおすすめなんです!

そして、電機などのエネルギーも使わず「ただ設置するだけ」なので人にも地球にも優しいeco(エコ)商品ですね。

どれくらいの面積を貼れば効果があるの?

効果が出やすいとされる設置面積の目安は、設置したい部屋の床面積の1/4以上あればよいとされています。

例えばトイレは平均的な広さの0.5坪の空間であれば約1㎡~2㎡貼れば十分効果を発揮します。

その他、12畳のリビングで4~6㎡、8畳で3~4㎡といったところです。

デザイン的にトイレの短い側の壁一面に設置する方も多いですが、効果としては格段に高くなるというわけではありません。デザインを重視するのもアリなので、トイレに設置するのであれば1㎡以上設置しても問題はありません。その分費用は高くなりますが・・・。

貼り方の自由度が比較的高いのもエコカラットプラスの良いところです♪

強度について

まず強度についてですが、エコカラットプラスは焼き物です。なのでエコカラットプラス自体は実は割れやすい性質を持っています。

ですが安心してください!壁に貼ることで強度が増すので通常に生活をしている中では簡単に割れることはありません。故意に硬いものや鋭利なもので力いっぱい叩いたりしない限りは割れません。

壁の一部に貼り四隅の角がむき出しの状態で貼ることもありますが、その場合は角の強度が弱くなります。

ですので、その場合は角をガードするような部品や額縁が準備されているのでご利用いただくと強度はアップします。

寿命・耐久年数について

粉々に割れたり大きく破損しない限りは「半永久的」に効果は続きます。

半永久?吸った臭いや湿気はどこに行くの??と疑問に思ますよね?

吸着した湿気は乾燥時に放出され、吸う・放出するを繰り返します。そして吸着した臭いは窓などを開けた際の風の流れに乗って、人の鼻で臭いを感じない程度の量で少しづつ放出してくれるんです!こうやって吸う・放出するを繰り返してくれます。

なんだか生きてるみたいでスゴイですよね。

ですので破損しない限りは湿気でびちゃびちゃになったり臭いが染みついたりせず半永久的に効果が続くんです。

費用・価格について

価格はタイルと比べて非常にお安いです♪

1㎡あたり定価価格で5,800円、8,600円、12,900円の3つの価格帯となっています。

通常のタイルの施工費用には「タイル・目地材・その他施工部材・施工費」などが含まれますが、エコカラットプラスには目地が無いので「エコカラットプラス・施工部材・施工費」で済みます。

お得なデザインパーケージとは?

「デザインパッケージ」は決められたデザインで、施工に必要な接着剤やヘラなどの道具がセットになったお得なパッケージプランです。

何がお得かの理由を説明します。

通常エコカラットの購入単位はケース買いです。そして施工時に破損することを考慮し必要枚数プラスアルファでの購入をしなければなりません。そうすると端数(あまり)がたくさん出てしまうことがあります。

余った分も費用がかかっているので余った分を別の場所に貼ったり、設置面積を広くしたりと余りが少なくなるように検討することも出来ます。

接地面積や貼り方によっては余りがほとんど出ない場合もありますので絶対に損するというわけではないのですが、ケースでの購入は余りが出やすいです。

しかし、デザインパッケージは1㎡・2㎡・3㎡で必要な枚数(破損考慮分も含みます)と必要な接着剤の量でセットされているので、大幅に材料が余ることが無いのです。その代わりデザインは決められた中から選ぶことになりますが価格は安く済みます。

ですので気に入ったデザインがあればデザインパッケージの利用がオススメです。

トイレに設置する場合の費用について

具体例で費用がどれくらいかかるかを見てみましょう。

◆ 例-1 定価8,600円/㎡の「ペトラスクエア」を1㎡設置する場合
<必要な材料と定価価格>
・ペトラスクエア1㎡に必要なケース、2ケース・・・16740円(8370円×2ケース)
・接着剤・・・1,400円
・ヘラ・・・12,100円

合計 定価30,240円

◆ 例-2 定価14,000のデザインパッケージにある「ペトラスクエア」を1㎡設置する場合
<必要な材料と定価価格>
・デザインパッケージ・・・14,000円

合計 定価14,000円

結構な差が出るのが分かりますよね。

例-1の場合はかなりの枚数が余るので、1ケースで収めるには1㎡より小さな面積で設置するか逆に1㎡より大きな面積で設置するかの調整をした方が良いです。しかし、トイレは1㎡以下で設置すると効果が薄れる為、大きな面積に変更する方が良いですね。

なぜケースでの購入以外で少量での購入が出来ないのかは今のところ分からないのですが、いろいろ調べてみて新しい情報があれば記事に追加・編集しますね。

設置上の注意点は?

浴室内、床、キッチンのシンクやコンロ横の壁、屋外は設置が出来ませんのでご注意ください。

またエコカラットを貼る場所によっては壁紙の上から貼ることが可能な場合もありますが、下地処理が必要になる場合もあります。既存の壁が壁紙や壁紙以外(タイル・漆喰・吹付など)の場合に、それぞれ下地処理の方法が変わってきます。

設置後の注意点は以下になります。

  • こまめな換気が必要
  • 必要以上の加湿をしない
  • 化学物質を揮発する可能性のあるものを身の回りから離しておく
  • 先端がとがったものでひっかかない
  • エコカラットの上からフックやビスなどを打ち込まない

詳しくはカタログにも記載があるので、是非WEBカタログかお近くのメーカーショールームなどでカタログを入手してご確認の上設置くださいね。

おすすめの選び方

エコカラットプラスはデザイン性が高くいろいろなデザインがあります。

好みにもよるので選び方に決まりはないのでほんの一例ですが、選ぶ際のポイントをいくつか紹介いたします。

選び方:設置個所の面積が狭い場合(縦横のどちらかの長さが短いなど)

貼る壁の面積が狭いもしくは縦横のどちらかの長さが短い場合には、画像にあるようなタイルの一つずつが小さなものを選ぶと良いです。大きなタイルを選ぶと変な長さで壁幅に合わせてカットされるので、せっかくの大きなタイルの良さが損なわれ見た目も余りよろしくないです。

選び方:ドア位置などにより広い壁側に設置する場合

効果の目安としては短い側の壁1面か約1㎡貼れば十分なので、広い壁側に貼る際は約1㎡のサイズの「デザインパッケージ」を活用するとおトクですよ!

もちろん広い壁の全面に貼れば効果も高まりますし、タイルの存在感も増すので有りですよ!

ちょっと分かりずらいかもしれませんが、デザインパッケージはあらかじめ決められた1種類もしくは数種類のエコカラットを貼り合わせたデザインがいくつかあり、単品で同じデザインを1つずつケース買いして貼るより端数(タイルの余り)が出ないためお得になっている商品なんです。

例えばこんな感です↓

 

LIXILエコカラットカタログより

選び方:設置個所の近くに手洗い器がある場合

基本的には常に水に触れる場所への設置は好ましくないのですが、トイレはどうしても手洗い器がある場所に設置しないと貼る場所が無い場合が多くあります。

汚れた水が頻繁にかかるとエコカラットプラス自体が汚れで目立ってしまいます。

そんな場合は下にあるように選ぶに気を付けて選ぶと良いですよ。また、手洗いボウルから少し上目に設置すると良いです。

選び方:トイレ空間が狭い場合

トイレ空間が狭い場合は出来るだけ明るい色を採用しましょう。

暗い色と明るい色では広さの感覚は全然変わりますよ。

画像にあるように白いタイルは清潔感もあってミニ観葉植物などトイレ内のインテリア小物の色が生えてきます✨

選び方:その他

間接照明やスポットライトで演出

デザインによって凹凸が結構あるものもあります。

タイルの良さはそのゴツゴツした凹凸感でもあるのでオシャレに演出したい方には、凹凸のあるタイルに間接照明やスポットライトを当ててみるのもおすすめです。

天井からの電気の明かりでもタイルの凹凸部分に陰影が付いて見栄えも良くなりますよ♪

他の部屋に貼った際に余ったエコカラットプラスを貼る

例えば、玄関やリビングにエコカラットプラスを貼った際に余りが出ることがあります。

そんな時は業者さんにお願いしてトイレに貼ってもらいましょう♪

余りが1㎡無くてもオシャレな演出としてまばらに貼ってみるのもありです。

自分で貼れるの?

基本的には職人さんに施工してもらうようになります。

下地の処理も大変ですし、貼ったタイルが剥がれないような強度を持たせて施工する必要があるのでお任せするのが安心かと思います。

ですが、最近になって「エコカラットDIY」といって、自分で購入・施工できる商品がネット販売で始まりました。

エコカラットプラス ワンタッチパネル

施工方法はパネル化されたエコカラットプラスを金具とネジで固定。自分で簡単に施工が出来ます。

エコカラットDIY

貼りたい箇所に貼る寸法に合わせて自分で壁紙を剥がして接着剤を塗りエコカラットを貼り付けます。

選べるデザインは4種類(13色)で限定されます。

広い面積を貼る際や水平にきちんと貼りたい場合にもやり方について購入ページから確認が出来るので安心です。

エコカラット ウォールキャンバス

絵のような額縁が付いていて取り換えが出来るお手軽なセットです。

寸法は625X625mmで厚みが40mm。選べるデザインは4種類(8色)です。

しっかり広い面積に設置するのではなく気軽に少しだけ模様替え感覚で設置してみたい方にはおすすめの商品だと思います。

購入方法について

トイレリフォームと一緒に依頼する場合はリフォーム業者経由で購入する事となります。

単品商品は基本的には個人での購入が出来ません。

先ほど紹介した「エコカラットDIY」「エコカラット ウォールキャンバス」のみネットを使って個人での購入が可能となっています。

「LIXILオンラインショップ」で検索してみてください。

まとめ

トイレはジメジメ湿気がこもりがちな空間であることを考えると、エコカラットの機能はトイレにもってこいの機能です。

また、狭い空間だからこそ居心地よく過ごせるように壁紙ではなくエコカラットプラスでオシャレな壁のリフォームをしてみてはいかがでしょうか?